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実際どうなの、その“ちょい上”ワンランクアップしてみました。

実際どうなの、その“ちょい上”ワンランクアップしてみました。

飛行機にビジネスクラスがあるように、うな重に上があるように、ザクにシャア専用があるように――。世のあらゆるモノやサービスには「ちょい上」クラスがあるもの。その価値を知っている者と知らない者とでは、何だか人生の豊かさが変わってきそうな気がします。あまたある「ちょい上」たるものの使い心地はいかがなものか?節約してでも、ボーナスをはたいても体験すべきか?検証すべく、庶民派かつ恐妻家ライターのモモセが気になるワンランクアップ商品を体験取材。背伸びしない目線で語る、お気軽体験ルポコーナーでございます。

第10回 赤とか白とか仏とか伊とか…。そんなに違う? 初心者のためのワイン飲み比べ講座(後編)。 (2013年06月04日)

いい味出しているワインと人に、焼酎派ライターが出会った。

焼酎ばかり飲んでいたら女性にうけない。
女性からうけるには、やはりワインだろう。
まあ、根本的に私が女性にうけない理由は、そこじゃない気もするが、いずれにしても、ワインの世界に興味を持ち始めた私。

「下町に気軽にワインの試飲ができるワインショップがあるんですよ」
と編集者Hに誘われ、東京・江東区砂町の「末広通り商店街」にある『ワインショップ ウィークエンド』にかけつけたのであった。

ちなみに私のワイン知識は、ほぼゼロ。
赤と白しか、違いが分からなかった――。

「しかし、もう2杯も、やってます!」
“ちょい上”のワインをリーズナブルな価格で提供している『ワインショップ ウィークエンド』。週末にはお得な有料試飲会も開催中で、特別にこの有料試飲のワインを試させていただいているのです。いやあ、ワインってブドウの品種や産地で違うのですね。

今回の試飲テーマは店主・増田彰さんのチョイスで『アメリカ・カリフォルニアのワイン』と『新入荷ワイン』の数々。

次も白ワイン、同時に2杯を試し飲みすることにした。

「コレとコレを飲み比べますよ」
左はカリフォルニアの“アイアンストーン・ヴィンヤード“というワイナリーのワイン。右はニュージーランド・マールボロ地方のワインだそうです。

「この2杯はブドウの品種が異なります。ヴィンヤードのほうのブドウはシンフォニーという品種。ニュージーランドのほうはソーヴィニヨン・ブランです」と増田さん。

ほうほう、とまずは香りをくんかくんか。
うむ。見た目は分からないけど香りは明らかに違う。
でもって――。

「いただきます!」
色だけ見ても、違いが分からないんですけどねえ。

くっと口に入れると、口から鼻孔に伝わり、さらに華やかな香りがひろがる。
おお、これまた2本とも味わいが違う!
シンフォニーはソーヴィニヨン・ブランと比べると、ぐっと甘くフルーティな感じだ。

「すばらしいですね。シンフォニーはマスカット種とグルナッシュ・グリ種を交配させているんです。だから果実感が強い」(増田さん)

にしても、ニュージーランドのワインは初めて聞いた。

「いやいや、有名ですよ。ワインはすごく暑い地方とすごく寒い地方を除き、世界中で作られています。産地でもっともメジャーなのはご存知フランス。ヨーロッパの国々はじめ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、南米などなど、どこでもワインはあります。ワインの原料となるブドウは腐りやすいので、収穫後、現地ですぐ醸造しなければならない。だから産地の土壌や気候によってワインの味や香りに違いが出てくるのです」(増田さん)

なるほど。そういうことか。
やはり深い。こうして少しでも知識があると、ワインを飲むのが楽しくなってくる。いや、ほんと楽しくなってきた。なんだか少し酔っ払ってきたのかな。

「というわけで、続けざまに赤ワイン」
勢いつけて、赤ワインに突入。飲み比べさせていただきます!

と、その前に、赤ワインの代表的なブドウ品種を知りたいところ。

「赤の代表的なブドウは、ピノ・ノワール、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンといったところでしょう。今お出しした2杯もひとつは、ピノ・ノワール、ひとつは、サンジョベーゼというブドウ品種です」(増田さん)

「赤はこいつとこいつをいっちゃいます」

ほう、ほう。白とはまた異なる香り。
舌に乗せて味わうと……さっきの白ほど違いが際立たないが、どちらもライトで飲みやすい。赤ワインってもったりと重いイメージがあったけど、フレッシュでフルーティなものもあるんだなあ。

「どちらもライトな赤ですからね。次はこちらを飲み比べてみてください」

むむむ……コレは!

「色からして違いますよ」
ほらほら、よーく見ると、左のほうが赤茶けてないですか? 私が酔っ払ってきたわけじゃないですよね? いや、酔っ払ってきましたけど。

香りを嗅ぎつつ、と1杯ずつ飲んでみると――。

「くんか…くんか…」
なるほど、これは香りも味もまったく違います!

「実は左のカリフォルニア産は2010年ものですが、右のフランス産のは1999年もの。ワインは年をとると色が褐色じみてくるんですよ」

なるほど。どおりでフランスの赤のほうが深い味わいがするわけだ。人もワインも年を重ねると深みが出るのは同じということか……。やばい、名言出ちゃったよ。いい感じになってきている証拠である。

とワインの杯を重ねて気分よくなったところに、突然の来客が!

「どうだ、この店いいだろう?」
なんか、思わず乾杯しちゃった。

いかにも下町のオヤジ風情のこのお方。

聞けばすぐ近くに住んでいる通称「うっちーさん」で、趣味はサッカー(60代で未だ現役プレイヤー!)とワイン。そして、よくこのワインショップを利用しているのだとか。

ヴィンテージの赤を注文し、持ち込んだチーズをおもむろに取り出して1杯。
かなり年季の入ったワイン通と見た。

「いや、オレはワインの愉しみをこのお店で知ったのよ。ワインにはチーズだね。あ、そうだ、これ食べるか?」(うっちーさん)

「チーズじゃないのかよ」
還暦パーティでもらったやつだそうです。

「あ、でも合うかも」
意外にワインとイケました。

こういう出会いがあるから酒は楽しい。
ワインの力かもと思いつつ、うっちーさんと談笑しながら試飲の杯を重ねてさらにいい気分になってきた。

「オレの好みのワイン?  グルジアのワインはうまかったなあ」(うっちーさん)

グルジアかあ(どこだっけ?)。

「グルジアはトルコとロシアの間にある西アジアの国。実はワイン発祥の地なんですよ。ついこの間、グルジアワインの試飲会も開催しました」(増田さん)

へえ。飲んでみたかったなあ。と目を離している間に、うっちーさんが追加注文していた。

「ビールかよ」
「ワインも好きだけど、ビールも飲みたかったのよ」と自由なうっちーさんにしてやられたり。

てなわけで、宴もたけなわとなってしまった“ちょい上”ワインの試飲会。
ふだんワインを何本も飲み比べるという機会はまずないだろう。でも、飲み比べないと香りや味の違いはわからないし、自分の好みに合うワインもわからない。
そういう意味で、ワインショップで試飲ができるのはとても有り難い。早速、試飲で気に入ったワインを購入させていただいた。

今回いただいたワインは――。

試飲
ワイナリー 銘柄 原産国・地方 ブドウ品種 特徴 ウィークエンドでの小売価格
1 スーヴェラン シャルドネ アメリカ・カリフォルニア シャルドネ100% 白。辛口。柑橘、リンゴ、バター、トーストに、やや強めの樽の風味。 2,620円
2 ルー・デュモン ブルゴーニュ・ブラン・キュヴェ・ファミーユ フランス・ブルゴーニュ シャルドネ100% 白。たっぷりとした果実の甘みに包まれているような美味しさ。 2,890円
3 アイアン・ストーン・ヴィンヤード オブセッション・シンフォニー アメリカ・カリフォルニア シンフォニー100% 白。やや辛口。華やかなマスカットや白桃の香りにスパイシーな風味。 1,290円
4 Non label(「クリーンスキン」というラベル等のコストを廃したリーズナブルワインのため) ソーヴィニヨン・ブラン ニュージーランド・マールボロ ソーヴィニヨン・ブラン100% 白。辛口。華やかな香りの本格派。 1,150円
5 デリカート・ファミリー・ヴィンヤーズ ナーリー・ヘッド ピノ・ノワール アメリカ・カリフォルニア ピノ・ノワール76%/サンジョヴェーゼ19%/プティ・シラー、テンプラニーリョ、サンチュリオン5% 赤。フルボディ。スミレやチェリーのアロマとスパイスや土の香りを持つ力強いピノ。 1,710円
6 ビービー・グラーツ カザマッタ・ロッソ イタリア・トスカーナ サンジョヴェーゼ100% 赤。ミディアムボディ。甘い赤い果実、花、甘草、ミントやスパイスに溢れ、魅力的でジューシーなワイン。 1,830円
7 デリカート・ファミリー・ヴィンヤーズ オールド・ヴァイン・ジンファンデル アメリカ・カリフォルニア ジンファンデル85%/プティ・シラー15% 赤。フルボディ。ジューシーな完熟果実の甘みと複雑なスパイス香と程よいバニラの香り。 1,790円
8 シャトー・ド・カラギズ ソリュス フランス・南西地方 カリニャン40%/グルナッシュ40%/シラー20% 赤。フルボディ。複雑でしっかりとした酸味とこなれたタンニン、深いコクに包まれている深遠な味わい。 2,190円

取材は無事終了。ワインの深い世界を多少かじったから、これでオシャレなレストランに女性を誘えるはず……と妄想しつつ帰ろうとしたが。

「いや、サッカーってのはね…」「やはり、ペレですよねー」
というわけで、取材終了後、雪崩れ込むように同じ商店街にある地元のお店で、また飲みましたとさ。まあ、これもワインの力、ですかね?

あとがき

ワインの世界は深く、楽しい。そう、楽しいのである。自由気ままに飲むのもいいし、ちょっとだけ知識をかじって、歴史や味の違いを前のめりに楽しむのもいい。
実際、私も取材の数日後、学生時代の後輩とワインバーへ行く機会があったので「ニュージーランドのワイン? ああ、マールボロ?」「ピノ・ノワールっぽい酸味だねえ」みたいに、思わず付け焼刃の知識を披露してしまった。ふっふっふ。シャクにさわったに違いない。

もっとも、支払いのとき「ココは俺が…」と出したカードがノーマルで、「いや、おごらせてください」と後輩が差し出したカードがゴールドだったのがシャクにさわったけど――。

コレですよコレ。まさしくちょい上カード。

ようするに、「赤」でも「白」でも、ちょい上なワインを選ぶなら、カードもちょい上な「金」色のほうがスマートかも……。

ちょい上度 ★★★★☆
ちょい上の予想どおりちょい上ながら大満足
ローンしてでも試したい度 ★★★★★
買わなきゃ損でしょ。
個人的なオススメのワインはこれ度
売り切れで買えなかったグルジアワイン。飲んでみたい!

※文/百瀬康司、企画構成/カデナクリエイト、編集/イー・ローン

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